pixy-foxy pixy-foxy/Tramps

SWANSON records の第二弾は、アコーディオンとヴァイオリンのデュオ、Tramps の小品集をお送りします。
おもちゃ箱をひっくり返したような遊び心とオシャレ感覚が詰め込まれた、とても素敵な作品に仕上がりました。

■ 収録曲
 01 ある木枯らしの日に
  〜オーストリア人のレストランの中国人が作ったロシア料理〜
 02 ゴブリンのなみだの石
 03 ねこのポルカ
 04 ゆかいな馬車屋
 05 夏のむこうに
 06 Csardas チャルダッシュ(live)

● 曲目をクリックすると試聴出来ます(mp3ファイル、06を除く)
※ Quick Time プラグイン を使用

試聴コメント

何故だろう! 僕はこれを聞くと、はるか昔に訪れたベネチアのサンマルコ広場にある、最古のカフェで演奏していた、あの老人たちのジプシー音楽を思い出してしまう。
そう、その時のようにトランプスの音楽は面白い。ヴァイオリンとアコーディオンという熱い鼓動をそのまま音にしたような二つの楽器が容赦なく絡み合うのだから。
時にプレイフルに、時にノスタルジックに、まるで何世紀も前からそこにあったかのような愛すべき旋律たち。これらは卓越した音楽性をもって始めて生み出されるアートと言っても、誰も僕を叱らないだろう。
マルセとオランの妖しげな指使いから生れたこの素敵なミニアルバムは、まさにトランプスとの旅の始まりなのだ。これからも異国情緒たっぷりでエキセントリックな旅を夢想させてほしい。

Hiroshi Ohhashi / hard Romantic

作品解説
Trampsはこれまでカヴァー曲を中心にやってきたのですが、近ごろはオリジナルも増え、このアルバム本編は全部オリジナルです。1曲おまけでライブ版チャルダッシュがもれなくついてます。ちなみにアルバムタイトル"pixy-foxy"は"小妖精"と"きつねみたいな"という言葉を組み合わせた造語です。いい人なんだか悪い人なんだかわからない感じで気に入ってます。

 01 ある木枯らしの日に〜オーストリア人のレストランの中国人が作ったロシア料理〜
わけのわからないタイトルですが、実話です。何年か前に"Tramps"に、あるオーストリア人がオーナーのレストランから演奏の依頼がきました。内容はRussian party"といわれ、ロシアっぽい曲をやってくれとのことでした。その日はとても寒く木枯らしが吹いていました。行ってみると、なんとなくうさん臭いロシア料理らしきものがならんでいて、どうやらそれを作っていたのはそこで働く中国人シェフだったという…このことは今でも印象に残っていて、そのなんともいえないインチキくささが楽しくて、こんな曲ができました。

 02 ゴブリンのなみだの石
ぽろぽろぽろ。ゴブリンが泣いています。いじけています。それを一生懸命鳥たちがなぐさめています。するとなみだは石になります。深い深い森の中のおはなしです。

 03 ねこのポルカ
ヴァイオリンのmaruseの愛猫"にゃんちゃん"の曲。捨て猫だったにゃんちゃんの生活を描いた、まさに親バカの極みといえる曲。途中でにゃんちゃん渾身のひと鳴き入ってます。

 04 ゆかいな馬車屋
以前、岩手県花巻の宮沢賢治聖誕祭というのに出演しました。そのときなにか賢治にちなんだ曲をやろうということになりました。いろいろ探していると、"セロ弾きのゴーシュ"の中に"ゆかいな馬車屋"という曲が出てくることがわかりましたが、聴いたこともない曲だし、だいたい実際そんな曲があるかどうかもわからないので、"じゃあ作ってしまおう"ということで出来た曲です。二人の合作です。

 05 夏のむこうに
これも賢治聖誕祭の前に作った曲。季節はちょうど夏のおわりごろで、maruseとしてはそのころが一年中でいちばんさみしいっていうか、なんていうか、そんな風に感じるのです。そんな気持ちと、以前行ったことのある花巻の風景を思い出しながら作りました。

 06 Csardas チャルダッシュ(おまけ)
V.Montiの名曲チャルダッシュは"Tramps"の大好きな曲です。2003年のライブで気に入った演奏があったので、入れてみました。

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